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1973年3月再び

公開日: : ブログ

鶴田さんとのスパーリングでくたくた状態の19歳の私。先ずマシオ駒さんに入門希望者だと鶴田さんから紹介された。そして諸先輩達に。「大丈夫かい?そんな細っこくて!」。当時私は体重75キロ。諸先輩達から嘲笑がもれる。私以前に何人か私より体格の良い入門希望者はいたらしいが、長続きしなかったという。「アマレスやってたらしく根性はあるようです」と鶴田さんが言ってくれる。「そうか。じゃちょっとやってみるか」と相撲出身の轡田さんがくたくた状態の私を無理矢理リングに呼び込む。轡田さんの体重は120キロ。スパーリングはどのくらい続いたろう?あまり記憶にない。たいした時間じゃなかったかもしれない。終えた時には半失神状態だった(笑)。「今日はもういいから、シャワー浴びて休んで見学しろ」と駒さんが言ってくれたので、私はその通りにさせてもらった。「今日は一応お客さんだから(笑)」。たぶん大熊さんがそう言ったのかな?何せ45年前だ(笑)。今思えばシャワー室は汚かった。ふらつきながらシャワーを浴びる。「轡田さんやり過ぎだよ。
またいなくなるよ(笑)」。百田光雄さんの声が聞こえる。スーツ姿に着替えた私は先輩同士の練習を見学する。大熊さんと轡田さんの大型同士のぶつかり合いに目を見張ったことを今でも覚えている。若き鶴田さんのドロップキック連発には驚かされた。身体のバネが凄かったんだね。練習後に鶴田さんと共に道場をあとにした私は駅前で鶴田さんに味噌ラーメンを御馳走になった。鶴田さんはラーメン定食だったけど私はラーメンだけで精一杯。疲れ過ぎて内臓が受け付けなかったな。恵比寿駅周辺は現在とはかなり違っていた。高層ビルなんかなかったもんな。駅だって質素なもんだった。45年前、当たり前だな(笑)。当時、鶴田さんも私もスポーツ刈りという短髪だった。若かった。「レスラーなるには身体でかくしなきゃ!ガンガン食べなくては。アマレス出身者として君には頑張って欲しいんだよ」「明日も来ます!」「当たり前だ!30分早く来い!」「はい!」。197センチの鶴田さんは目立つ。超新星プロレスラーとして鶴田さんはすでに知る人は知る有名人であった。ラーメン
啜る姿に駅前を歩く人々の視線が注ぐ。無名の私にとって心地よい時間だ(笑)。食事後、共に駅に向かう。鶴田さんは合宿所がある目白へ、私は品川へ。品川駅から茅ヶ崎駅まで東海道線で一本だからである。全日本道場での初練習、そして鶴田さんに御馳走になった味噌ラーメン。懐かしく思い出す。

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Comment

  1. より:

    渕選手へ
    貴重な一日のご様子、拝見しました。どれだけくたくたになっていても見学出来て感動してしまうなんて、根っからのプロレスファンですね。さすがです。最初に鶴田さんとお会い出来た事もご縁が有ったのかと。続きのお話を綴って頂きまして、どうもありがとうございます。もうすぐ桜の季節です。どうぞお疲れになどなりません様、ご自愛くださいませ。

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