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ミツ平井さん

公開日: : ブログ

もう亡くなって15年以上たつか?大先輩のプロレスラーだ。馬場さんよりも先輩である。それでも一応は「平井君」「馬場さん」と呼びあっていたのを覚えている。私と天龍さんの関係みたいなものか。昔、地方の旅館ではよく相部屋になった。「渕!お前は腹立つほどよく寝るなぁ!」って半分笑って半分叱られた。まだ私が新弟子の頃だ。猪木さんと同年齢だから平井さんだって当時まだ32、3歳であろう。もうベテランの域で我々には穏やかな先輩であった。「昔は怖くて厳しい先輩だったんだよ」と大熊さんや高千穂さんがよく言っていた。試合は上手かったなぁ。身体は私より小柄なのでメーンを張ることは滅多になかったが前座ながら自分の持ち分をちゃんとわきまえ技はほとんど基本技のみ。それで館内の観客の目をリングに集中させているんだから今思うとまさに名人芸だったな。私も何度も胸を借りた。本当に勉強になったというか良い経験をさせてもらった。相部屋なので昔の貴重な話も聞かせてもらったなぁ。猪木さんとは若手時分何十回とシングルマッチが組まれたようだ。猪木対平井は評判の若手試合だったらしい。ほとんど猪木さんの勝利だったようだけど1試合だけ逆エビで勝ったことがあると平井さんから聞いたことがある。本当、技は少なく基本技を大事にし1ヶ所攻めの試合内容にこだわりを持ってた。本当の意味でのテクニシャンレスラーであった。上手かったなぁ。その平井さんが馬場さんの試合で「あの試合はいい試合だったな…」と言っていたことがある。それは昭和41年の馬場対テーズ戦と昭和47年の馬場対バレンタイン戦。テーズ戦はプロレス評論家の菊池孝さん始め幾多のマスコミも認める名勝負であるが、対バレンタイン戦は意外だった。「猪木対バレンタインじゃなく?」「猪木戦は知らない。馬場さんとバレンタインの試合は迫力あっていい試合だった❗️」。バレンタイン戦は馬場さんにとって最後のインタータイトル戦となった。私もテレビで見て覚えている。画面からもお互いのチョップとエルボーの打ち合いの大音響はたしかに迫力があった。ライブで見たら凄い名勝負だったであろう。平井さんは60過ぎて糖尿病の悪化で亡くなったけど私にはたくさんの思い出を残してくれた。

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Comment

  1. より:

    渕選手へ
    「ミツ平井さん」拝見しました。存じ上げておらず申し訳ございません。「基本技を大切に」染み入ります。仕事に対する姿勢を振り返りました。格好良い先輩のお話どうもありがとうございます。何卒、思い出話を綴って頂きたく存じます。季節通りに風が強く寒くなりました。どうぞお疲れになどなりません様、ご自愛くださいませ。

  2. ヨッシー より:

    渕さん
     本第2弾書いて欲しい・・とっても興味深い話ですし、またまたG馬場愛が炸裂!嬉しい限りです。
    私、中学生の頃全日本でヒライ選手の試合観ました。おっしゃるとうり一か所徹底攻めを憶えています。前座のベテランとしてミスター林さんとは違うスタイルだったと記憶しています。百田選手は影響受けたかも・・などと想像してしまいます。
    馬場VSバレンタイン戦インター3本目はテレ朝で追悼等で流れたましたが、激しいチョップのあと、ロープワークなしの32文が見事で興奮しました。
    ヒライさんがテーズ戦、バレンタイン戦をあげたというところにプロの眼を唸らせるものがあったのだろうと想像します。  ああ渕さんの語る昭和プロレス回顧は本当に奥が深くて楽しい・・ありがとうございます

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